紫陽花忌の感想置き場

主にその時プレイしたゲームの感想等を書きます

ワガママハイスペック感想

※この記事にはワガママハイスペックのネタバレが含まれています。未プレイでネタバレを踏みたくないという方はブラウザバックを推奨します。

 

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 まえがき

私は普段シナリオ重視の美少女ゲームをプレイすることが多いのですが、最近頭を酷使するような事柄が続けてありゲームくらいあまり頭を使わないものがやりたいということでワガママハイスペックをプレイしてみました。

アニメ版が結構好みだったのでそれなりに期待してやったのですが、期待以上に面白かったです。今回感想を書くにあたってそれぞれのルート毎にまとめてみました。

かおるこルート

 個人的に一番甘く感じたルートシナリオでしたね。イチャイチャ度で言うなら未尋ルートも相当だったのですがこっちの方がやってて甘く感じました。

シーンとしてはかおるこ会長と主人公がアーシェの前で即興劇繰り広げるシーンが好きですね。最初はアーシェ側だったのに主人公とやる即興劇が楽しくていつの間にか主人公側になってるかおるこ会長が可愛かったです。

それと告白シーンも好きです。鞄の中から見えてる折りたたみ傘がいい味だしてます。その後のキスシーンのCGもお気に入り。

お話としては後半しかくん先生(かおるこ会長)をかけた漫画原作勝負があるのですが、そこでもう諦めかけた主人公を奮起させたきっかけが「私のために漫画を書いて」っていうワガママなのが凄い好きです。ギミックの使い方上手いなあと素直に感心してました。

アーシェルート

4ルートの中で一番好きなルートです。アーシェルートやる前にかおるこルートをやったのでてっきりあれくらい甘いシナリオが飛んでくるかと思ったら結構シリアスで少し面食らいましたね。個人的にはこれくらいの方がちょうどよさを感じました。

ルート序盤に演劇部へのヘルプで銀河鉄道の夜の演目を手伝うことになるのですが、銀河鉄道の夜という物語は個人的に結構思い入れのある作品でしてこの段階でテンションが上がってました。ラストのシナリオ改変もカンパネルラが生きてたみたいな安易なハッピーエンドにしなかったのも好印象でしたね。

シーンとしては主人公がウィーンに到着してからアーシェと再び心を通わせるまでの一連のシーンが好きです。特にウィーンで主人公に声かけられた時につい幸樹って呼んでしまうシーンが、アーシェの主人公に会いたかったという心情を表しているようで凄い好きです。そのすぐ後に主人公に自分と別れるという選択をさせてしまった私が彼をその名で呼ぶ権利はないと言わんばかりに鳴海くん呼びに戻ってるのも好きです。

あとは最後のCGが凄いお気に入りですね。私が望むラストじゃないかもしれないから続きを読むのが怖いというアーシェに対してそれは俺が望むラストだから読んでくれと言う主人公。そして漫画の最後の一コマと同じように抱き合う二人のCGで締め。素晴らしかった。

兎亜ルート

ヒロインの中では一番好きなキャラです。生徒会室でかおること主人公がイチャイチャしてるのを構わずドアを開け放つ兎亜、アーシェと主人公に新婚みたいと言って慌てさせる兎亜、未尋の恋愛相談に乗る兎亜、といった感じで他ルートに構わず要所要所で存在感放つのが結構ツボでした。あと時たま、いざとなったら主人公のことは自分が養うっていう覚悟が見えてるのも好きです。主人公愛されてるなーと。

兎亜ルート自体は基本ダウナー系なためかイチャイチャ感は少な目に感じましたね。といっても主人公のために初めての料理を頑張る所やゲームショップでテンション上がる所などは兎亜の可愛さ全開って感じで良かったです。

シナリオとしては妹だからこそワガママ言えない時もあるという兎亜特有の感情が全面に出されてて凄い面白かったです。物語終盤で主人公が筆を折りかけるシーンがあるのですが、私もかおるこ会長同様兎亜が主人公に漫画を書いてくれと言えば解決するだろうにと思ってたのですが、自分が言ったら主人公は何でも叶えてくれるからこそ軽々しく言えるわけがないっていう独白に納得させられてしまいました。自分がお願いしたら無条件で何でも叶えてくれるっていうのはある種の理想ですけど、それは同時に呪いにもなりかねません。特に主人公はこの少し前に過労で倒れてますからね、兎亜が何も言えなくなるのも頷けるものです。

最後のファンレターっていうギミックも良かったです。兎亜の直接言えない思いを詰め込んだ匿名のファンレター。結局は主人公にばれてしまうのですが、直接ではなく匿名のファンレターを使ったという所で主人公も兎亜の気持ちに気付いたんじゃないかと思ってます。

未尋ルート

未尋可愛い!!!って感じのルートでしたね。最後にこのルートやったのですが、他のルートは最後にちょっとしたシリアス展開が入ってそれを解決して終わりという感じだったのですがこのルートだけはほぼノンシリアスだったので少し驚きました。

その分未尋の可愛さを全力でプッシュするといった感じで未尋好きな人にはたまらないルートだったと思います。普段攻め攻めな子が恋を自覚した途端恥ずかしがるようになるの可愛くて良いですよね……。

告白シーンなんかは全ルートの中で一番好きです。未尋の告白のセリフがもう可愛くって可愛くって。すぐにお気に入りボイスに登録しました。

シナリオとしては漫画の話がほとんどなかったのが少し寂しかったですが、漫画という重要な要素を置き去りにしてでも未尋と一緒にいたかったと考えるとこれも立派な恋の形なのかなと思います。

総評

前書きにも書きましたが想像以上に楽しめました。イチャラブ系の作品には苦手意識があったので大丈夫かなと心配していたのですが杞憂でしたね。お話のテンポが良くてルートそのものの長さも決して冗長にならないくらいの長さでまとまってたのも大きいのかなと思います。

ワガママハイスペックにはファンディスクとなるワガママハイスペックOCがあるみたいなので今度はそっちの方もプレイしたいかなと考えています。OCには本編で一番好きになった鷹司さんのルートがあるらしいので今から楽しみです。